「空き家を処分したいけど、どうしたらいいかわからない」「空き家を売却したいけど、買い手がつかなくて困っている」という方も多いでしょう。
実は「仲介では売りにくい空き家」でも、空き家買取業者を利用すれば売却できる可能性があります。
ただ空き家を買い取ってくれる空き家買取業者や不動産会社は多く、「どこを選んだらいいのか」と悩む人も少なくありません。
この記事で厳選しておすすめする「実績豊富で信頼できる空き家買取業者」は以下の通りです。
全国対応可能 | ・訳あり物件買取プロ ・カチタス ・リプライス ・リアルト・ハーツ ・空き家パス ・イエチカドットコム ・不動産買取アイコム ・空き家買取バンク |
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関東 | ・ネクスト・リアルプラン ・すまい買い取り.com |
関西 | ・フジ住宅 ・株式会社マイダス |
この記事では、空き家買取を利用する場合の「買取業者選びのポイント」や「注意点」を紹介します。
最後まで読んでいただければ、空き家の買取に向けて具体的な行動が起こせます。
また「不動産仲介で売るか、買取してもらうか」で悩んでいる人も、どちらを利用するか判断できるようになるでしょう。
空き家買取業者おすすめ12選
おすすめの空き家買取業者を紹介します。
全国対応可能 | ・訳あり物件買取プロ ・カチタス ・リプライス ・リアルト・ハーツ ・空き家パス ・イエチカドットコム ・不動産買取アイコム ・空き家買取バンク |
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関東 | ・ネクスト・リアルプラン ・すまい買い取り.com |
関西 | ・フジ住宅 ・株式会社マイダス |
実績豊富でスピーディーな「訳あり物件買取プロ」
訳あり物件買取プロ(株式会社AlbaLink)は、空き家買取の実績が豊富で、買取完了までスピーディーなのが特徴。
具体的には年間600件以上(2023年1月~10月)の買取実績があり、査定時間は最短で12時間です。
「不動産再生の豊富な経験」と「独自の販売ルート」をもつため、担当者が「あなたが売りたい空き家」にピッタリな活用方法を提案できるのが強み。
訳あり物件買取プロに寄せられている口コミの一部を紹介します。
- 20年放置していた空き家を、予想より高く買い取ってもらった
- 相続登記すらしていなかったが、担当の方が手続きを進めてくれた
- ゴミ屋敷状態だったが、買い取ってもらえた
関東のほか名古屋・大阪にもオフィスがあり、全国対応可能です。
「他では売れない空き家」「手続きが面倒な空き家」をスピーディーに現金化したい方におすすめできます。
地方のファミリー向け物件を売りたいなら「カチタス」
地方のファミリー向け物件を売りたいなら、カチタスがおすすめです。
カチタスは「地方のファミリー向け戸建て」の買取に強いからですね。
全国に110店舗以上のネットワークがあるため、鍵さえ預ければ、現地査定への立ち会いなしで査定してもらうこともできます。
「今の家と空き家が遠く、空き家まで出向くのはしんどい」という人には大きなメリットですね。
カチタスに寄せられている口コミの一部を紹介します。
- 仙台在住で、山形県にある実家をスムーズに売却できた
- 親身になって対応してもらい感謝
- 担当者が地元の事情を熟知している安心感があり、物腰が柔らかい対応も好印象だった
上場企業であり担当者の対応にも定評があるので、地方の空き家を安心して売却したい人におすすめします。
柔軟な対応を望むなら「リプライス」
リプライスは名古屋に本社を置く不動産買取業者で、カチタスのグループ企業でもあります。
柔軟な対応を望むなら、リプライスがおすすめ。
リプライスは「即日査定」「適正価格での査定」「悪条件の物件も買取相談可能」など、売主に寄り添った対応をしてくれるからですね。
担当者の対応も、「親身で、急かさずに待ってくれる」「相談しやすい雰囲気にしてくれる」などと好評です。
リプライスに寄せられている口コミの一部を紹介します。
- 修繕すべきところがあったけれど、そのまま売却できた
- 査定額は特別高値ではなかったが、納得できるものだった
名古屋本社ですが全国対応できるので、どの地域にお住まいの方にもおすすめできます。
権利関係が複雑な空き家の買取なら「リアルト・ハーツ」
権利関係が複雑な空き家を買い取ってほしいなら、リアルト・ハーツがおすすめです。
リアルト・ハーツでは以下のような物件も買取してくれるからですね。
- 敷地内に隣地の排水管が越境している
- 親名義の不動産と自己名義の不動産をまとめて売りたい
- ローン支払いができなくなった物件
- 未登記の物件
「買取してほしいが、権利関係がややこしくて、どうしたらいいかわからない」という人にピッタリの買取業者だといえます。
口コミを調べてみると「手続きややりとりに時間がかかる」というコメントがいくつかありましたが、権利関係の複雑な物件を扱っているからかもしれません。
支店は全国に17あるので、近くの支店に相談してみましょう。
空き家をそのまま買い取ってくれる「空き家パス」
空き家パス(株式会社ウィントランス)は、空き家をそのままの状態で買い取ってほしい人におすすめの空き家買取業者です。
ウィントランスは「荷物が室内に残ったまま」「シロアリ被害」「雨漏り」の物件も、基本的に現況のまま買い取っているからですね。
買取までがスピーディーなのも特徴で、最短3日で空き家を買い取った実績もあります。
ウィントランスについての口コミを紹介します。
- 「水道なし」「旗竿地」という条件で、15年以上処分できなかった物件を迅速に引き取っていただきました
- 1ヶ月くらいで買い取ってもらえた。説明もわかりやすかった。
- 「残置物あり」「水道管破損」「立地条件の悪さ」があったので、低価格でも引き取ってもらえて納得できた
条件の悪い空き家だと査定金額も安くなりますが、売却を諦めかけていた人からすると「売れてよかった」と感じられるでしょう。
条件の悪い空き家を所有しており、「安くてもいいからそのまま買い取ってほしい」という人におすすめです。
条件が悪い空き家を売りたいなら「イエチカドットコム」
条件が悪い空き家を売りたいなら、イエチカドットコムに査定依頼するのがおすすめです。
イエチカドットコムは、「対応エリア内なら基本的にどんな物件でも買い取る(事故物件除く)」と宣言しているからですね。
「古い」「再建築不可」「相続登記できていない」「シロアリや腐食がある」といった物件も、現況のまま買い取っています。
また「実家(空き家)を手放すことに罪悪感がある」という売主の気持ちに寄り添い、神社と提携して御祈祷も行ってくれるサービスもユニークです。
イエチカドットコムについての口コミを紹介します。
- 10社ほど査定依頼したが、再建築不可物件のためすべて断られた。しかしイエチカドットコムは要望を丁寧にヒアリングして解決策を提示してくれた
「立地条件が悪い」「築年数が古い」などの空き家を売りたい人は、一度イエチカドットコムに相談してみてはいかがでしょうか。
他社で断られた物件なら「不動産買取アイコム」
他社で空き家買取を断られてしまったら、不動産買取アイコムに相談してみましょう。
不動産買取アイコムは「事故物件」「再建築不可物件」などの売れにくい空き家でも買い取ってくれるからですね。
中には「タダでも買い取れない」と言われた物件を買い取った事例もあります。
リフォーム技術に強みがある会社なので、ゴミ屋敷のようになっている空き家でも、比較的高値で買い取ってくれるのがメリットです。
利用者からの口コミは少ないのですが、公式サイトの買取事例をチェックしてみると、天井や壁が壊れた家でも、数百万円で買い取っていることがわかります。
全国対応可能ですが東京本社のため、関東地方(東京・神奈川・千葉・埼玉)の方におすすめしたい買取業者です。
安心して利用できる「空き家買取バンク」
「空き家買取バンク(KTERAS株式会社)」は安心して利用できる空き家買取業者です。
空き家買取バンクは司法書士や不動産に強い弁護士と連携していますし、「相続診断士」「遺品整理士」といった専門家もいるからですね。
またスタッフは相続や不動産の取り扱い実績が豊富なので、「発生しそうなトラブル」も予見して予防をサポートしてくれます。
空き家買取バンクについての口コミを紹介します。
- 「さすがプロ」という感じで、ストレスなく最後までサポートしてくれた
- 仕事しているのでほとんど時間がとれなかったものの、すべてお任せでスムーズに手続きしてくれた
- 他の業者よりも満足いく価格で売却できた
全国対応可能ですが、即日対応可能なのは関東(東京・埼玉・千葉・神奈川・群馬・栃木・茨城)のみです。
そのため関東エリアの空き家売却でおすすめしたい空き家買取業者となります。
東京と埼玉の不動産売却なら「ネクスト・リアルプラン」
東京(練馬区・北区・板橋区)と埼玉(さいたま市・川口市・蕨市・戸田市)の不動産売却なら「ネクスト・リアルプラン」がおすすめです。
ネクスト・リアルプランは地元密着型の空き家買取業者で、対応エリア内の査定額には自信をもっているからです。
ネクスト・リアルプランの空き家買取についての口コミを紹介します。
- 地域の特性や不動産市況などを丁寧に説明いただき、考えていたより高い査定金額でした
空き事務所や空き店舗も買い取ってくれるほか、買取だけでなく仲介にも対応可能。
「空き家のほかに事務所もある」「仲介も検討中」という方は、一度相談してみてはいかがでしょうか。
千葉県の空き家買取なら「すまい買い取り.com」
千葉県の空き家を買い取ってほしいなら、すまい買い取り.com(株式会社さくら都市)に査定依頼するのがおすすめです。
さくら都市は、千葉県内で豊富な中古住宅買取実績を誇っているからですね。
エリアが限られているだけに対応は迅速で、最短で査定翌日には現金化できるスピードも魅力です。
すまい買い取り.comについての口コミを紹介します。
- 近隣の3社に買取査定依頼したら、すまい買い取り.com(さくら都市)さんの査定額が一番高かったので、即、買取を依頼しました。入金も早く助かりました
- 築40年の古い我が家を、こころよく買い取りしていただきました
買取相談ができる支店は、千葉県内に9店舗あります。
千葉県内の空き家を売りたい方は、近くの支店に相談してみてはいかがでしょうか。
近畿エリアで安心できる買取業者は「フジ住宅」
近畿エリアで安心して利用できる買取業者としては、「フジ住宅」をおすすめします。
フジ住宅はこれまで14,000件以上の不動産を買い取ってきた実績があるからですね。
また上場企業であり、オリコンの顧客満足度調査で第1位も獲得しています。
フジ住宅の空き家買取についての口コミは以下の通りです。
- スピード感をもって対応してくれた
- 価格に対しての説明がとても丁寧で、相場について理解できた
近畿エリアで安心して依頼できる買取業者を探しているなら、実績豊富なフジ住宅に相談してみてください。
近畿エリアで仲介か買取か迷っているなら「株式会社マイダス」
近畿エリアで「仲介か買取か」で迷っているなら、株式会社マイダスへの相談をおすすめします。
マイダスには「仲介で一定期間に売却できなかった場合、マイダスが直接買い取る」というサービス(買取保証サービス)があるからです。
他に最短3日で買取できる、スピード重視の「即時買取サービス」も選べます。
株式会社マイダスの口コミを紹介します。
- 納得できる査定金額を提示してくださり、すぐに売却を決めました
- 残置物もかなり残っていましたが、現状のまま買い取っていただけたので感謝しかありません
- 担当者の方に必要な書類などについて迅速かつ丁寧に教えていただき、スピーディーに取引を終えられました
なおマイダスでは、マンションや「空き家になってしまった収益物件」も買取可能です。
仲介か買取か決めかねている人は、一度マイダスに相談してみてはいかがでしょうか。
空き家買取業者に高値買取してもらうためのコツ
空き家買取業者に高値で空き家を買取してもらうためのコツを3つ紹介します。
- 不要な家財を撤去する
- 空き家買取の実績が豊富な業者を選ぶ
- 買取価格の交渉をする
不要な家財を撤去する
空き家買取業者の中には、不要な家財が家の中に残っていても、そのまま買い取ってくれる業者もあります。
ただ高値で買取してもらいたいなら、不要な家財(残置物)を撤去するのがおすすめ。
残置物がある場合には、処分費用分だけ査定金額が安くなってしまうからです。
ただ「仕事が忙しく、残置物の処分をする時間がない」「体力的に難しい」といったケースでは、残置物ありのまま買い取ってもらった方が楽かもしれません。
「処分にかかる費用や手間」と「買取価格」を比較してみて、どちらを選ぶか判断しましょう。
空き家買取の実績が豊富な業者を選ぶ
空き家買取の実績が豊富な業者を選ぶのも、買取価格が高くするポイント。
実績豊富な業者なら、「空き家を買い取って再販するまでの工程」に慣れているからです。
「他の業者より安くリフォームできる」「空き家リフォーム後に高く売るためのノウハウがある」といった強みがある業者は、買取価格が多少高くなっても利益を確保できます。
そのため空き家買取に慣れていない業者より、空き家を高く買い取れる可能性が高くなるのです。
もちろん空き家買取に慣れていれば、スタッフの対応が手馴れており、手続き関係もスムーズだと期待できます。
空き家を売るなら、実績豊富な業者を選びましょう。
買取価格の交渉をする
買取価格の交渉をするのも、高値で買い取ってもらうためのコツです。
交渉次第では、買取金額が少し高くなる可能性もあります。
ただしっかりした根拠(過去の取引事例やリフォーム費用など)をもって査定している業者ほど、金額の交渉には応じられないことも。
しかし金額アップにはつながらなかったとしても、買取金額の根拠がわかると安心できます。
「交渉したい」と申し出たときに担当者がどう対応するかで、「信頼できるかどうか」も判断できます。
「実績豊富で担当者の対応もいい業者が見つかったけれど、他所より査定金額が安い」「査定価格に納得できない」という場合には、一度交渉してみましょう。
空き家買取業者の選び方のポイント
空き家買取業者の選ぶ際のポイントを4つ紹介します。
- 買取価格(査定額)が高い業者を選ぶ
- 空き家の買取実績をチェックする
- 対応エリアをチェックする
- 引き渡し日などの希望条件を考慮してもらえる業者を選ぶ
買取価格(査定額)が高い業者を選ぶ
まずは買取価格(査定額)が高い業者を選びましょう。
査定金額は業者によりさまざまで、かなり差があるからです。
同じ物件でも300万円くらいの差が出ることもあります。
空き家を売るなら、できるだけ高く売りたいですよね。
しかし一社の査定金額を見ただけで決めてしまうと、相場より安く売ってしまうかもしれません。
少なくとも3社以上の査定金額を比較し、買取価格が高い業者を選びましょう。
ただ他業者に比べて高すぎる査定金額を提示してくる業者の場合、契約を結んでから後出しで「リフォームに予想以上のお金がかかる」などの理由で金額を修正してくる可能性も。
他の業者と金額がかけ離れている場合は、査定額の根拠を聞いてみましょう。
「個別に査定依頼するのが面倒」と感じる方は、一括査定サイトを利用するのがおすすめです。
空き家の買取実績をチェックする
まずは空き家の買取実績をチェックしましょう。
ひとくちに「買取を行っている不動産会社」といっても、さまざまな得意分野があるからです。
例えば「空き家」「戸建て」「マンション」などですね。
空き家の買取に強い会社は、「空き家をリフォームして転売する」のが主なビジネスモデルです。
空き家のリフォームや転売のノウハウを蓄積している会社なら、古い家や立地の悪い家などで多少条件が悪くても、買取してもらいやすくなると期待できます。
不動産業者の公式サイトなどで、取引の実績をチェックしましょう。
対応エリアをチェックする
空き家買取業者の対応可能エリアをチェックすることも重要です。
業者によって「買取可能なエリア」や「エリアについての理解の程度」が異なるからですね。
対応エリア外だとそもそも依頼できませんし、エリアについての理解が浅い業者だと買取価格が安くなりすぎる可能性もあります。
とくに地方にある空き家を売りたい場合には、「空き家があるエリアでの実績があるか」が重要です。
引き渡し日などの希望条件を考慮してもらえる業者を選ぶ
ストレスの少ない空き家買取のためには、引き渡し日などの希望条件を考慮してもらえる業者を選ぶことが重要です。
「希望日に引き渡しできるか」「残置物ありで買取可能か」など、対応できる条件は買取業者によって異なるからですね。
引き渡し日が早すぎたり遅すぎたりすると、売却できたとしても不満が残ることも考えられます。
あなたの希望条件を丁寧にヒアリングし、親身に対応してくれる業者を選んでください。
空き家買取業者へ依頼するメリット
空き家買取業者へ依頼するメリットを紹介します。
- 仲介手数料が不要
- 解体
- リフォームしなくても売れる
- 売主の「契約不適合責任」が免責される
- 売却までスピーディー
仲介手数料が不要
空き家の買取には「仲介手数料」が不要です。
仲介手数料は不動産会社が「仲介」で空き家売却した場合に発生するものだからですね。
そのため業者が直接空き家を買い取る場合には、仲介手数料はかかりません。
仲介手数料は「取引価格の○%」と設定されるので、資産価値の高い家(高く売れる家)ほど、仲介手数料がないことによるメリットは大きくなります。
買取でも「印紙代」「利益が出た場合の税金」などはかかるのですが、仲介よりも諸経費を削減しやすくなります。
そのため空き家処分にかかる諸経費を削減したい場合は、買取がおすすめです。
解体・リフォームしなくても売れる
解体やリフォームなしで買い取ってもらえるのも、空き家買取の大きなメリットです。
買取の場合、買取業者が「リフォーム費用」「解体費用」を考慮したうえで買取価格を査定するからですね。
空き家買取ではリフォームや解体が前提だからです。
一方仲介で空き家を売る場合には、「リフォームしないと買い手がつかない」「更地にしないと売れにくい」というケースも多数。
上記の場合、リフォームや解体の費用は空き家の所有者が負担するため、まとまった費用がかかります。
また買取であれば、仲介と違って、家に残っている家具もそのままで買い取ってもらえます。
ただし「家電リサイクル法」で定められた家電については、別途「リサイクルのための料金」がかかることもありますので注意しましょう。
売主の「契約不適合責任」が免責される
売買契約時に伝えられていなかった不具合が売却後に見つかった場合、売主が買主に対して負う責任のことです。
買取の場合、売主の「契約不適合責任」が免責されるのもメリット。
契約不適合責任は「不動産の知識がない個人」を守るためのものですが、買取業者は不動産のプロだからです。
契約不適合責任を負う場合、売主が不具合を修繕しなくてはならず費用がかかります。
また修繕対応できなければ、契約解除になることもあります。
空き家は傷むスピードが早いため、売主が気づかないうちに「雨漏り」「シロアリ」が発生しているケースもあります。
「老朽化している空き家」「空き家の期間が長かった家」の場合には、売却後に不具合を指摘される心配がない買取のメリットは大きいといえます。
「売却後まで家のことで煩わされたくない」という人には、買取がおすすめです。
現金化までスピーディー
現金化までがスピーディーなのも、空き家買取業者を利用するメリットです。
買取であれば、「買い手を探す売却活動」「買い手が受ける金融機関のローン審査」に時間がかからないからですね。
ケースによりますが、買取だと査定から買取完了まで1~2カ月程度で終わります。
「スピード買取」を売りにしている業者だと、最短3日で買取が完了するケースもあります。
一方不動産仲介だと、売却したいと思ってから実際の引き渡し・決済まで、通常4カ月~5カ月かかります。
「立地が悪い」「古い」などの理由で買い手を探すのに時間がかかると、さらに現金化まで時間がかかります。
「早く現金化したい」という場合は、買取がおすすめです。
空き家買取業者へ依頼するリスクや注意点
空き家買取業者へ依頼するリスクや注意点を紹介します。
- 売却金額が低めになる
- 悪質な買取業者もある
売却金額が低めになる
買取には「売却金額が低めになる」というデメリットがあります。
買取業者は空き家をリフォーム後に転売することで利益を得ているため、リフォームや販売活動にかかる経費が差し引かれてしまうのですね。
具体的には「市場価格の50~80%程度の価格で買取されることが多い」といわれます。
空き家であった期間が長いと劣化が進んでいることも多く、「大がかりなリフォーム」「解体」が必要だと判断されると、さらに安くなる可能性もあります。
「現金化まで早い」「リフォーム・解体費用を負担しなくても売れる」というメリットの反面、手に入る現金が少なくなることには注意しましょう。
悪質な業者もある
空き家買取業者だけにあてはまることではないのですが、「悪質な空き家買取業者・不動産会社」もあることには注意しましょう。
空き家の売却では「早く手放したい」と望んでいる売り手も多いです。
そのため売り手の弱みにつけこんで、相場よりかなり安い値段を提示してくる業者もいます。
業者を選ぶ先には実績・口コミなどを参考に、信頼できる業者を選びましょう。
空き家買取業者への買取査定申し込みから売却まで一連の流れ
空き家買取業者への「買取査定申し込み」から「売却」までの流れを紹介します。
- 買取査定の申し込みをする
- 担当者に現地査定してもらう
- 売却契約を結ぶ
- 引き渡しと決済を行う
買取査定の申し込みをする
まずは気になった業者に対して、買取査定の申し込みをします。
「所在地」「間取り」「築年数」などの各条件をもとに、査定金額を出してもらうためですね。
出てきた査定金額を比較して、実際に依頼したい業者を絞り込んでいきます。
なお「所在地」「築年数」などの情報だけで査定することを、「机上査定」と呼びます。
最近ではオンラインで買取査定を依頼できる業者も多いですし、査定だけなら無料のことも多いので、空き家買取を考えたらまずは査定依頼をしましょう。
なお査定依頼前に「所有者の名義」「土地の境界線が確定しているか」をチェックしておくと、あとの流れがスムーズです。
担当者に現地査定してもらう
机上査定の結果を比較して依頼したい買取業者を絞り込んだら、「訪問査定」を受けます。
空き家や周辺環境を担当者に見てもらい、机上査定より正確な査定金額を出してもらうためです。
業者によっては、物件情報と画像だけで査定を済ませることもありますが、一般的には訪問査定を行います。
通常は所有者が訪問査定に立ち会いますが、業者によっては、空き家の鍵だけ担当者に渡して、所有者の立ち会いなしで査定することも可能です。
ただ現地査定は、「担当者の対応・態度などを見て、信頼できそうか判断する機会」でもありますので、できるだけ立ち会いしましょう。
売買契約を結ぶ
査定結果をうけて金額やサービス内容に納得できたら、売買契約を結びます。
契約して、正式に依頼先の業者が決まります。
また契約締結時には買取業者から売主に「手付け金」が支払われます。
なお売買契約時に必要な書類は、基本的に以下の通りです。
- 登記済権利証、登記識別情報
- 土地測量図面、境界確認書(戸建て)
- マンション管理規約など(マンション)
- 固定資産税納付通知書
- 印鑑証明書、実印
- 住民票
- 身分証明書
- 収入印紙
空き家買取業者・不動産会社によっては「住宅設備の一覧表」「物件状況の報告書」などが必要になることもあります。
契約時には「家財・ゴミの処分(売主がするか業者がするか)」「引き渡しの日程」についても取り決めておきましょう。
引き渡しと決済を行う
最後に「空き家の引き渡し」と「売却金額の決済」を行います。
引き渡しが終われば、空き家の処分は終了です。
引き渡し日は「所有権の移転」を行うため、平日午前中に決済することが多くなっています。
引き渡し・決済には基本的に以下のものが必要になります。
- 登記済権利証、登記識別情報
- 土地測量図面、境界確認書(戸建て)
- マンション管理規約など(マンション)
- 固定資産税納付通知書
- 印鑑証明書、実印
- 鍵
- 収入印紙
- 登記費用
空き家買取業者・不動産会社によっては追加で書類が必要になるので、用意する書類についてわからないことがあれば担当者に質問しましょう。
契約から引き渡し日までは、空き家を傷づけたり汚したりすることがないように注意してください。
空き家買取業者に関するよくある質問
空き家買取業者に関するよくある質問を紹介します。
不動産仲介と買取のどちらを利用するかで迷っています。
できるだけ高く売りたいなら、仲介がおすすめです。
仲介なら買取より高い値段で売れる可能性があるからですね。
「中古物件をDIYして住みたい」という人も多いため、立地や周辺環境がよければ、古い家でも予想より高く売れるかもしれません。
一方買取がおすすめなのは、「仲介でなかなか売れそうにない場合」「早く手間なく現金化したい場合」「売り出ししていることを近所に知られたくない場合」などです。
つまり「金額」よりも「スピード」や「手間の少なさ」を重視する人には、買取をおすすめします。
ただ「仲介で売りに出した場合、希望価格で売れそうかどうか」について、素人が判断するのは難しいもの。
そのため自分で判断するのではなく、「仲介も買取もやっている業者に相談する」か「仲介の査定を受けてみる」のがおすすめです。
買取査定を依頼したら、強引に家を売らされそうで不安です。
「高圧的な態度で、強引に家を売らせる」のは、よほど悪質な業者でない限り起こりません。
「圧力をかけて強引に営業する」「長電話で顧客に迷惑をかける」のは違反行為だからです。
ただ査定依頼をすると、買取業者から営業電話はかかってきます。
一括査定サイトなどを使うと一気に複数の業者から電話がかかってきますし、「状況確認」のために何度もかけてくる業者もあるので、電話対応で疲れてしまう人もいるでしょう。
同じ業者からの電話が多すぎると感じたら、「何度も電話されると困るので、週に1回だけで電話をください」「仕事中に電話されても困るので、平日夕方に電話してください」と伝えてください。
信頼できる空き家買取業者の見分け方は?
信頼できる空き家買取業者を見分けるには、以下の4点をチェックしてみてください。
- 査定額の根拠を明確に説明してくれる
- 希望条件を丁寧にヒアリングしてくれる
- 質問対応が速い
- 売主にとってマイナスになることも教えてくれる
信頼できる空き家買取業者であれば、隠すことがないので、説明が丁寧かつ的確です。
また「業者が伝えたいことだけ・業者側の都合だけを主張する」のではなく、売主の希望や不安にも寄り添ってくれます。
空き家の売却は人生で何度も起こることではありませんから、売主側が「わからないことが多い」と不安になるのは当然です。
恥ずかしがったり遠慮したりせずに不安や疑問を伝え、誠実に対応してくれる業者を見つけてください。